トリツカレ男
いしいしんじ
いしいしんじさんの本で初めて読んだのが、「トリツカレ男」。
友人が「なんだこれ、と思うのだけれど、なかなかほっこりするし面白いんだ~」とにやにや紹介してくれたのに、次の日にはまるで全米を泣かせた映画でも見たかのごとく「とても感動した!」とうるさかったのです。(笑)
なんだその変わりようは。(笑)
見てみると、すっごく薄い。
160ページぐらいしかないものだから、それを1日かけて読む友人にもびっくりしつつ、1日で返すから!!といいきって借りました。
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Contents
ページ数はわずか160ページ。
本棚に並べても、タイトルよりも薄さが目立ってしまうんじゃないでしょうか。
何も書いていなくても、短編集なのかな・・・なんて勘ぐってしまいます。
しかも、トリツカレ男。トリツカレって。
表紙はちょっとだけホラー調?
うーん・・・、どんな感動ストーリーなのか、半信半疑でした。

でもミュージカルもやってる・・・!
主人公はジュゼッペ。
主人公は、トリツカレ男である「ジュゼッペ」。
そのジュゼッペの、ほのぼのとした日常がストーリー。
トリツカレ男の異名を欲しいままに、独走していきます。
これは波乱になるのでは?と思わせるキャラクターの登場もお構いなし。自分が心惹かれるものだけに、とりつかれていきます。
読者もただただ、ジュゼッペに圧倒されるしかありません。
なんだろう、この爽快感。
漫画だったら何度かであったことがある気がする。
う~~ん。クレヨンしんちゃんとか、坂本ですが?とか、地獄のミサワとかに近いのかも?!
でも無口な少女・ペチカと出会ってから物語が二転三転・・・、最後にはジュゼッペとペチカの名前を叫びたいほど感動しました。
まさに眩しいほどにピュアなラブストーリー。
綿菓子みたいな物語です。